2022.08.04 豆知識

バーチャルオフィス 注意点

バーチャルオフィスを契約するときの注意点とは?

 

働き方改革や副業解禁によってネットショップの開設やインターネットビジネスをはじめとする個人起業が広まる中、北海道・札幌エリアでも、バーチャルオフィスが増えています。

バーチャルオフィスは実際のオフィスを借りずとも、住所のみを借りられるため、個人事業主やフリーランス、スタートアップなど、ビジネスを小さく始めたい方にピッタリです。

しかし、一方で、バーチャルオフィスの契約には注意点があります。

 

「もっと良いバーチャルオフィスを契約しておけばよかった」と後悔しないように、契約前に注意点を確認しておきましょう。

 

1.バーチャルオフィスから貸出される住所に関する注意点

バーチャルオフィスは、オフィスを借りるよりも安価な費用で住所のみを貸出してもらえるサービスです。

月々数千円の費用で住所を利用できるとあって、個人事業主やスタートアップ企業、小規模事業者などビジネスをスモールスタートしたい方々の人気を集めています。

 

気軽に利用できる一方で、バーチャルオフィスの住所にまつわるトラブルは多いもの。事前に次の点に注意してください。

 

・貸し出される住所の所在地

基本的にはビジネスの促進になるような人気の一等地住所が貸出されます。

弊社でも札幌市中央区という市内一等地の住所を貸出しております。

しかし、悪質なバーチャルオフィスでは、繁華街や人気のないエリアなどの住所を貸出すケースも否定できません。

契約前には自分のニーズに合った住所を借りられるかどうか確認してください。

 

・過去にトラブルがあった住所ではないか?

バーチャルオフィスから借りられる住所は、複数の会員で共有します。

現在の会員だけでなく、過去の会員が当該住所を利用しているケースもあるのですが、その際、事件や事故などトラブルがあった可能性があるので気を付けてください。

良く調べずにいわくつきの住所を利用してしまったがために、クライアントからの信頼を損なってしまったという話もあります。

調べたうえで、過去にトラブルがあった場合は、速やかにバーチャルオフィスの運営会社に申し出て、異なる住所の利用を希望しましょう。

 

・公開は可能か

個人でビジネスをする場合、バーチャルオフィスの住所を利用すれば、個人情報を明かさなくて済みます。

ただし、運営会社によっては、住所の公開を禁止しているケースがあるため事前に注意が必要です。

特に、BASEなどのネットショップを運営する場合や通信販売を行う場合などは、特定商取引法にもとづいて住所を公開しなければなりませんが必須となっています。

インターネットへの掲載目的でバーチャルオフィスを利用するときは、契約前に公開可能な住所かどうかを確認しておきましょう。

 

・法人登記は可能か

個人事業主やスタートアップで、法人登記を予定している場合に注意していただきたいのが、法人登記可能か否かです。

登記時の本店所在地には法律上の制限はありませんが、バーチャルオフィス側が貸出す住所の法人登記を禁止しているケースがあるので注意しておきましょう。

将来的に法人登記をお考えの場合も、当初から法人登記可能なバーチャルオフィスを利用されることをお勧めいたします。

 

・バーチャルオフィスの住所が利用できる業種か

業種によって許認可が求められる場合、バーチャルオフィスの住所では許認可が下りないケースがあります。

例えば士業や有料職業紹介所、古物商などは実際のスペースが求められるため気を付けましょう。

 

2.バーチャルオフィスの利用料・契約期間に関する注意点

ビジネスでは、支出はなるべく抑えて利益を最大化したいですよね。

バーチャルオフィスは安価で契約できるため、コスト削減に一役買ってくれるのですが、安さを追求してしまうとトラブルの元となってしまうのでお気を付けください。

 

具体的には次の注意点を意識しましょう。

 

・相場よりも安過ぎないか

バーチャルオフィスの増加に伴い価格競争が激化しています。そのため、月々500円や1,000円といった低価格で契約できるバーチャルオフィスも少なくありません。

ただし、安ければ良いかというと決してそうではない点に注意が必要です。

例えば、サポートがメールだけでしか行っていない場合、先述のように登記ができない場合、運営母体が弱く資金集めのためだけに低価格でサービスを提供している場合もあります。

このようなトラブルを防ぐためには、自分が借りたい住所地の相場や、運営母体が安定した企業であるかを調べることが効果的です。

 

・契約期間に縛りがあるか

物件を借りるよりも短期間で利用が開始でき、必要に応じて利用を継続できるのがバーチャルオフィスの魅力です。

多くは1か月単位の契約となっているため、必要がなくなれば解約することも可能です。

ところが、一部のバーチャルオフィスにおいては、1年や2年というように契約期間に縛りがあるのです。

契約時に当該期間分の料金を前納したり、途中解約に際して満期までの違約金が発生したりするケースもあります。

費用を抑えるためにバーチャルオフィスを利用したとしても、結果的に損失が大きくなっては意味がありませんよね。いざ解約する際に想定外の費用を支払う羽目にならないためにも事前に契約期間や費用を確認しておきましょう。

 

3.バーチャルオフィスのサービス内容に関する注意点

バーチャルオフィスのメインサービスは住所貸出ですが、それ以外にもビジネスに役立つオプションサービスを提供しています。

例えば、弊社でも札幌市中央区の住所貸出に加え、郵便物転送や電話転送、電話秘書対応といった付随サービスをご提供しており、ご契約プランによってご利用いただけます。

個人事業主や小規模事業者など小さくビジネスを始める場合に、付随サービスをうまく活用すれば円滑な業務が期待できるでしょう。しかし、注意点も存在します。

 

・オプションサービスの有無と利用料金

運営会社によって料金設定は異なり、基本プランに包含されるもの、オプションで別途申し込みが必要なものなど、その取扱いは様々です。

後になって、必要なサービスが利用できないトラブルに陥らないためにも、利用したいサービス提供の有無と料金体系について調べておきましょう。

 

・オプションサービスの質

電話転送や電話秘書対応など電話にまつわるサービスを提供しているバーチャルオフィスも少なくありません。

スタッフを雇用するよりも安価で電話に関するサービスを利用できるのは便利ですが、クライアントに直結する窓口でもあります。

応対品質が悪ければ、クライアントからの信頼を損なう可能性も考えられるでしょう。

電話対応のサービスを利用する際は、プロとして電話応対をしてくれるのか、スタッフの研修制度は整っているのかを検討してバーチャルオフィスを選ぶようにしましょう。

 

4.おわりに

オフィス物件を借りるよりも安価で一等地の住所利用ができるバーチャルオフィスは、その便利さから個人起業やネットショップ運営などに最適です。

しかし、利用ユーザーが増える一方で、貸し出される住所や料金、オプションサービスについてのトラブルも存在します。

バーチャルオフィスをご検討の際は、今回ご紹介した注意点を確認の上、安心安全に利用できるところをお選びくださいね。